HOME コラム リスキリング助成金の対象とは?対象になる企業・社員・研修の条件を解説

リスキリング助成金の対象とは?対象になる企業・社員・研修の条件を解説

リスキリング助成金の対象アイキャッチ

リスキリングの助成金を調べると、まず気になるのが「自社や自社の社員は対象になるのか」という点です。

助成金の対象は、事業主・労働者・訓練・経費という複数の角度から決まります。

ここでは、リスキリング助成金の対象を観点ごとに整理し、自社が対象になるかを判断する手がかりをまとめます。

▶︎ リスキリング研修の特設ページ
▶︎ リスキリングに使える助成金の種類

この記事でわかること
  • 助成金の対象を4つの観点で整理できる
  • 対象となる事業主の条件がわかる
  • 対象となる労働者と訓練の範囲がわかる
  • 自社が対象か確認する手順がわかる
  • TKwriteworksの無料相談で、自社の対象可否がわかる

今月残り1社対応可能!

目次

リスキリング助成金における「対象」とは

リスキリング助成金における「対象」とは

助成金で「対象」という言葉が出てきたら、何の対象なのかを分けて読むことが大切です。

この章では、対象を4つの観点に分ける考え方と、リスキリングで中心になる制度を確認します。

対象を4つに分けて考える

リスキリング助成金の対象は、ひとまとめにすると判断を誤りやすくなります。

分けて見るべき観点は、事業主・労働者・訓練・経費の4つです。

たとえば、事業主としては要件を満たしていても、対象外の社員を含めてしまうことがあります。

逆に、訓練の内容は対象でも、経費の範囲を取り違えるケースもあります。

次の表は、4つの観点と、それぞれで確認すべきおおまかな内容を整理したものです。

観点確認する内容
事業主雇用保険の適用事業所か、必要な計画を整えているか
労働者雇用保険の被保険者か、対象に含まれる雇用形態か
訓練新分野やDX・GXに関わる内容か、時間の要件を満たすか
経費受講料や講師謝金など、対象に含まれる費目か

このように分けて確認すると、どこが対象でどこが対象外かを見落としにくくなります。

本記事でも、この4つの観点に沿って対象を順に見ていきます。

中心となる制度

リスキリングの助成で中心になるのが、人材開発支援助成金*です。

とくに、事業展開等リスキリング支援コースが、新しい分野の学び直しと相性のよい制度として知られています。

このコースは、令和4年度から令和8年度までの期間限定の支援策として位置づけられています。

つまり、活用できる期間に区切りがある制度です。

本記事では、このコースを軸に対象の考え方を整理します。

*人材開発支援助成金:従業員の職業能力開発に取り組む事業主を支援する厚生労働省の助成制度。

対象となる主な助成金

対象となる主な助成金

リスキリングに関わる助成金は、企業向けと個人向けで対象が分かれます。

ここでは、企業が使う人材開発支援助成金と、個人が使う教育訓練給付の違いを整理します。

人材開発支援助成金(企業向け)

人材開発支援助成金は、従業員に研修を受けさせる事業主を支援する制度です。

助成の対象になるのは、事業主が計画に沿って実施する訓練の経費と、訓練中の賃金の一部です。

つまり、助成金を受け取るのは企業の側になります。

社員のリスキリングを会社として進めたい場合は、この制度が中心になるでしょう。

制度の全体像は、関連記事の人材開発支援助成金の解説もあわせてご覧ください。

教育訓練給付(個人向け)

一方、個人が自分の意思で学び直す場合に使えるのが教育訓練給付です。

こちらは、対象が働く個人であり、受給するのも個人になります。

厚生労働大臣が指定した講座を受講したときに、費用の一部が支給される仕組みです。

企業として研修を計画する場面では、まず人材開発支援助成金が候補になります。

そのため、ここから先は企業向けの対象要件を中心に見ていきます。

対象となる事業主の条件

企業向けの助成金では、まず事業主が要件を満たしていることが前提になります。

ここでは、雇用保険の適用と、計画の作成・周知という2つの条件を確認します。

雇用保険の適用事業所であること

事業主の条件として、まず雇用保険の適用事業所であることが求められます。

これは、雇用保険料を納めている事業所であることを意味します。

多くの企業はこの条件を満たしますが、念のため自社の状況を確認しておくと確実です。

適用事業所であるかどうかは、社会保険の手続きを担当する部署に確認できます。

この前提が崩れると、ほかの要件を満たしても対象になりません。

計画の作成と周知

もう一つの条件が、社内での計画づくりとその周知です。

具体的には、職業能力開発推進者を選び、その意見をふまえて事業内職業能力開発計画を作成します。

作成した計画は、雇用する労働者へ周知しておかなければなりません。

つまり、育成の方針を社内で定め、社員に共有していることが問われます。

申請の直前にあわてないよう、計画の整備は早めに進めておくとよいでしょう。

対象となる労働者の範囲

事業主の条件を満たしても、訓練を受ける社員が対象でなければ助成は受けられません。

ここでは、対象となる労働者と、含まれにくいケースを整理します。

雇用保険の被保険者

対象となるのは、雇用保険の被保険者である労働者です。

主に正社員として働く従業員のスキル向上に使える制度といえます。

訓練を受ける社員が、その事業所で雇用保険に加入していることが基本の条件です。

誰を訓練の対象にするかは、計画づくりの段階で決めておきます。

対象者の選び方は、事業の狙いと結びつけて考えると整理しやすくなります。

対象に含まれにくいケース

一方で、対象に含まれにくいケースもあります。

たとえば、会社の役員や、事業主と同居する親族などは、労働者とは異なる扱いになります。

雇用保険に加入していない働き方の場合も、対象から外れることがあるでしょう。

こうした線引きは、雇用形態や加入状況によって変わります。

判断に迷うときは、個別に労働局や専門家へ確認するのが確実でしょう。

今月残り1社対応可能!

対象となる訓練・講座

助成の対象になるかどうかは、訓練の中身でも判断されます。

ここでは、対象になる訓練のテーマと、時間などの要件を確認します。

新分野・DX・GXに関わる訓練

事業展開等リスキリング支援コースの対象は、新しい分野に関わる訓練です。

新たな事業への進出にあたり必要となる専門的な知識・技能の習得が、対象の中心になります。

あわせて、企業のDX*やGX*を進めるために必要な知識・技能も対象に含まれます。

たとえば、生成AIの業務活用やデータ分析を学ぶ研修は、この趣旨と重なりやすいテーマでしょう。

反対に、通常の業務をこなすだけの訓練や、趣味や教養に当たる内容は対象外です。

*DX:Digital Transformationの略。デジタル技術による事業や組織の変革。
*GX:Green Transformationの略。脱炭素社会へ向けた経済や産業の構造転換。

訓練時間などの要件

テーマが合っていても、時間の要件を満たさなければ対象になりません。

対象となるのは、業務命令に基づいて行うOFF-JT*の訓練です。

訓練時間については、実訓練時間が10時間以上であることが下限とされています。

受講者の出席にも条件があり、実訓練時間の8割以上を受講している必要があります。

要件の細部は年度の改正で変わることがあるため、計画づくりの前に確かめておきましょう。

*OFF-JT:Off-the-Job Trainingの略。通常の業務を離れて行う研修や講習などの訓練。

対象となる経費と対象外

4つ目の観点が、どの費用が助成の対象になるのかという点です。

ここでは、対象になる経費と、対象にならないものを整理します。

対象になる経費

対象になる経費は、訓練そのものにかかる費用が中心です。

外部の研修機関へ支払う受講料や、自社に講師を招く場合の謝金などが含まれます。

教材費や、訓練に使う施設の使用料が対象になる場合もあります。

次の表は、対象になりやすい経費と対象外になりやすいものを並べたものです。

対象になりやすい経費対象外になりやすいもの
外部研修の受講料受講者の旅費・宿泊費
外部講師への謝金飲食や懇親にかかる費用
教材費・施設使用料訓練と関係のない備品

どこまでが対象経費かは、見積もりの段階で確認しておくと安心です。

対象の範囲は要領で細かく定められているため、最新の内容を確かめておきましょう。

対象にならないもの

対象にならない費用も、あらかじめ知っておくと見積もりが正確になります。

受講者の移動にかかる旅費や宿泊費は、訓練経費とは別の扱いになりがちです。

飲食や懇親に関わる費用も、訓練そのものの経費とは見なされません。

つまり、訓練に直接かかる費用かどうかが、対象を分ける目安になります。

迷う費目があれば、申請の前に対象になるかを確かめておきましょう。

今月残り1社対応可能!

自社が対象か確認する手順

ここまでの観点をふまえ、自社が対象かを確かめる手順を整理します。

進め方は、制度と要件の確認から、相談へとつなげる流れが現実的です。

制度と要件の確認

はじめに、活用したい制度の最新の内容を確認します。

助成金は年度ごとに見直されるため、古い情報のままでは判断を誤りかねません。

そのうえで、事業主・労働者・訓練・経費の4つの観点を一つずつ照らし合わせます。

このとき、厚生労働省の最新のパンフレットや支給要領を根拠にすると確実です。

4つの観点がそろって対象であれば、申請に進める見込みが立ちます。

窓口・専門家への相談

自社だけで判断が難しい場合は、相談という選択肢があります。

制度の解釈や個別の要件は、管轄の労働局でも確認できるでしょう。

申請の手続きそのものは、顧問社労士に相談する方法もあります。

研修の中身と助成金の両方をあわせて考えたいときは、研修会社へ相談するのも一つの手です。

迷ったら、一人で抱え込まずに相談先を頼ることが近道です。

自社が対象になりそうかは、TKwriteworksの無料相談でも整理できます。

リスキリング助成金の対象についてよくある質問

最後に、リスキリング助成金の対象について寄せられることの多い質問にお答えします。

Q1. 中小企業でも対象になりますか?

中小企業も対象になります。

むしろ、経費助成率などの面で中小企業のほうが手厚く設定されているといえるでしょう。

企業の規模ではなく、事業主・労働者・訓練・経費の要件を満たすかどうかで判断されます。

Q2. パートやアルバイトも対象になりますか?

雇用保険の被保険者であれば、対象になり得ます

雇用形態の名称ではなく、雇用保険に加入しているかどうかが目安になります。

加入状況に不安があるときは、個別に確認しておくと安心でしょう。

Q3. オンライン研修も対象になりますか?

要件を満たせば、オンラインの研修も対象になり得ます

大切なのは、訓練の内容や時間がコースの要件に合っているかどうかです。

形式によって記録の取り方が変わる場合もあるため、事前の確認をおすすめします。

Q4. 研修テーマがAIなら必ず対象ですか?

テーマがAIであるという理由だけで、対象が決まるわけではありません。

事業展開や新たな業務との結びつきなど、コースの趣旨に沿っているかが問われます。

AI研修と助成金の関係は、AI研修に使える助成金の解説もご覧ください。

Q5. 対象かどうかを相談できますか?

自社の状況が対象になりそうかは、事前に相談できます

TKwriteworksでは、研修の設計とあわせて助成金活用の進め方までご相談ください。

対象の見極めは、TKwriteworksの無料相談でご確認いただけます。

まとめ

リスキリング助成金の対象は、事業主・労働者・訓練・経費の4つの観点で整理できます。

企業向けの中心は、人材開発支援助成金の事業展開等リスキリング支援コースです。

事業主は雇用保険の適用と計画の整備、労働者は雇用保険の被保険者であることが基本になります。

訓練は新分野やDX・GXに関わる内容、経費は訓練に直接かかる費用が対象です。

自社が対象になるかを確かめたい場合は、資料請求や無料相談からお気軽にご相談ください。

今月残り1社対応可能!

出典・参考情報

目次

研修導入のご検討中ですか? ご相談・資料請求はすべて無料です